カメリナオイルとは
カメリナオイルはカメリナサティバという植物から採れます。アブラナ科の植物で、20世紀中頃までは食用としても利用されていましたが、生産量が激減。ほかの植物の品種改良や油の製造技術によって、菜種油やサンフラワーオイルが主流となったためです。
近年その栄養価の高さと、加熱しても栄養が損なわれないことで注目が集まり、日本では食用としておもに輸入が流通しています。
カメリナサティバの主要な産地は、カナダでも冬が厳しい地域。冬の間、大地は雪の下で栄養を蓄えます。雪解け後にカメリナサティバの種が撒かれ、夏の太陽を浴びながら、大地の栄養をたっぷりと吸収します。そんな生育環境が、豊富な栄養素を含有している理由でしょう。
カメリナオイルの栄養素
カメリナオイルの特長は、必須脂肪酸が豊富に含まれること。必須脂肪酸は体内で合成されないため、食事などで摂取することが大切ですが、オメガ6系の必須脂肪酸を過剰に摂ってしまうとアレルギー症状を発症する可能性があります。このため、抗炎症作用のあるオメガ3系を多めに摂ることがよいとされています。カメリナオイルはそのオメガ3系の必須脂肪酸が多く含まれています。
さらに優れているのは、オメガ3系:オメガ6系:オメガ9系の割合が2:1:2であることです。オメガ3系とオメガ9系を摂れる食品にオリーブオイルがありますが、オメガ3系は多く含まれていません。カメリナオイルはオメガ3系とオメガ9系が同じ割合なので、理想的なオイルと言えます。
ほかに、コレステロールを抑制し、血中の悪玉コレステロールを下げる働きのある植物ステロールや、細胞に必要な栄養素を取り込み、老廃物を排出する役割のレシチンも含んでいます。
ワンちゃんへの効果・効能
脂質は皮膚や被毛を美しく保つために必要な栄養素です。さらにオメガ3系、オメガ6系、オメガ9系の不飽和脂肪酸は免疫力を高めたり、アレルギーの予防に効果が期待できます。植物ステロール、レシチンの作用も加わり、動脈硬化の予防が見込めます。ワンちゃんが動脈硬化になることは少ないですが、注意は必要でしょう。